医学薬学翻訳者への道
ある翻訳会社の独り言:
医学薬学翻訳者への道:
このページは、翻訳家を志す方のためのページです。自分の経験から少しアドバイスをしてみます。もしまだ医学薬学翻訳を志したばかりであれば、翻訳通訳完全ガイドブック(イカロス)、翻訳事典(アルク)、通訳者翻訳者になる本(イカロス)などの本を読んでみることをお勧めします。医学薬学の翻訳の世界がどのようなものか、俯瞰できると思います。まずはここからスタートだと思います。翻訳家たちがどのような道のりを経て現在に至ったのかよく観察して下さい。十人十色ですが、概ね同じような努力を重ねられています。
最初はやはり翻訳会社のトライアルを受けて合格することを目指すべきです。自分のそれまでの英語との関わり合い、英語を使って仕事をした経験、もちろん翻訳の経験があればそれも含めて、自分を上手にアピールして下さい。決して通常の履歴書にならずに、英語との関わり合いを中心にした自分オリジナルの経歴書を作ってください。経歴書の段階で落選する可能性を抑えるためです。もちろん、取得した資格などもアピールすることをお忘れなく。もしまだ翻訳の経験がない場合、この段階で落ちることもありますが、誰しも最初はそうですので、落胆しないで下さい。必ずトライアルを受けるチャンスを得ることが出来ます。自分が医学薬学の翻訳家志望であることをアピールすることをお忘れなく。
トライアルは簡単には合格できないと思いますが、トライアルの課題そのものが翻訳のよい練習になりますので、回数を重ねると上達します。落ちてもその課題の復習に努めて下さい。必ずいつか合格しますので。
トライアルに合格したら、お礼のメッセージをお忘れなく。出来ればその会社に出向いてご挨拶しましょう。「良い仕事は人と人との生身の関わり合い」の中でしか生まれてきません。メールだけでのコミュニケーションは長続きしません。
合格した翻訳会社との良好な関係を長く保つためには、日々の医学薬学翻訳の勉強が欠かせません。以下はお勧めの学習書です。
医学翻訳者のための英語(イカロス)
英語医薬論文の読み方(薬事日報社)
翻訳の布石と定石(サンフレア)
医学英語論文の読み方(朝倉書店)
山中iPS細胞ノーベル賞受賞論文を読もう(一灯社)
医学論文英訳のテクニック(金芳堂)
医歯薬英語の訳し方書き方(朝日出版)
まずはこれらの書籍で医学薬学翻訳を学んでください。すばらしい良書たちですので必ず上達します。
最後に、医学薬学の翻訳家のグループに参加することをお勧めします。現役の医学薬学翻訳家たちから大いに刺激を受けて下さい。